未婚率が上昇傾向にある一方、国立社会保障・人口問題研究所の調査では約9割が結婚願望をもっています。
ここに結婚相談所のビジネスチャンスがあり、実際に婚活ビジネスの市場規模は拡大しているのです。
このページでは結婚相談所の開業を目指している方に向け、年収モデルや成功・失敗事例など、知っておくべき情報をまとめました。
目次
結婚相談所の仕事は大きく4つのステップに分類されます。
SNSで宣伝したり広告を出稿するなどして、出会いを探している独身者にアプローチ。無料説明会への参加を誘導します。
顧客と面談し、状況などをヒアリング。結婚相談所のサービス説明を行い、入会を促します。
入会された顧客に、結婚相手候補を紹介。双方の意思が合えば、お見合いのセッティングを行います。
お見合いで双方の感触がよければ、交際を促します。その後無事成婚に到達すれば、晴れて完了です。
収入については後述しますが、顧客が入会した時点で発生します。
当然顧客が多ければ、その分収入も増えるわけです。
そのためにはやはり対人スキルが必要。
そして多くの成功実績を作るために、相性の良い相手を選ぶ「目利き」も求められるのです。
結婚相談所の開業で、必要な資格はありません。
なろうと思えば、誰でもすぐになれてしまいます。
ただし開業にあたりどこかの連盟に入るのが一般的ですが、連盟の中には独自で資格を設けて取得を義務つけるところもあります。
顧客の立場に立てば、「婚活カウンセラーの資格を取得している」というのは安心材料になりますね。
事例としては日本仲人協会による、「仲人士」のような資格が存在します。
結婚相談所は他の業種に比べて、開業資金が安くすむのが特徴。
連盟に入る際の加盟金(30〜150万円が相場)のみ必須で、他は必須ではありません。
店舗を持たなくてよい(顧客との打ち合わせは喫茶店など)し、規模が小さいうちは人を雇う必要もありません。
失敗するリスクが非常に小さいのは、大きなメリットといえます。
結婚相談所 | 小売業 | 飲食業 | 教育業 | |
---|---|---|---|---|
加盟金 | 150万円 | 240万円前後 | 300万円前後 | 200万円前後 |
研修費 | 0円(加盟金込) | 150万円前後 | 不要 | 不要 |
保証金 | 不要 | 不要 | 200万円前後 | 50万円前後 |
物件費用 | 不要 | 100万円前後 | 不要 | 350万円前後 |
運転資金など | 不要 | 250万円前後 | 320万円前後 | 370万円前後 |
合計 | 150万円 | 740万円前後 | 840万円前後 | 970万円前後 |
皆さんが一番気になるポイントは、「結婚相談所の経営は利益がでるのか?」という点でしょう。
結婚相談所運営の特徴として、収入の手段が多い点が挙げられます。
収入源 |
価格相場 |
内容 |
---|---|---|
入会金 |
30,000円 | 入会時に入る、各種事務手続きの費用 |
活動サポート費 |
70,000円 | 入金時に入る、お見合調整などのサポートに対する収入 |
月会費 |
10,000円 | 入会中に毎月発生する、活用費用 |
お見合い料 |
5,000円 | お見合い成立毎に発生する、手数料 |
パーティー参加費 |
10,000円 | パーティー参加毎に発生する、参加料 |
その他 |
10,000円 | プロフィール写真撮影料など、各種オプション |
成婚料 |
200,000円 | 結婚が成立した時に入る、成功報酬 |
まずは顧客に入会していただくことが前提なのですが、顧客の婚活が順調であればその分収入も増えるビジネスモデル。
基本的に料金設定は各加盟店にゆだねられおり、経営で重要な要素のひとつです。
日本結婚相談所連盟をモデルとして、毎月の収益を紹介します。
現実的なケースとして、会員数50名の場合です。
入会金+活動サポート費 |
20万円(月2名入会想定×10万円) |
---|---|
月会費 |
50万円(50名×1万円) |
お見合い料 |
25万円(50名想定×5千円) |
成婚料 |
20万円(月1名想定×20万円) |
合計 |
115万円 |
IBJネットワーク月会費 |
16,000円 |
---|---|
会員登録費 |
4,000円 |
会員月会費 |
25,000円 |
合計 |
45,000円 |
売上から経費を差し引いた月収は、110.5万円。年収で計算すると1,326万円(収益率96%)です。
非常に収益が出やすい業態であることが、おわかりいただけると思います。
結婚相談所のビジネスは、会員数に比例して収入も増えるストック型のビジネスモデル。
事業を成功させるには、下記2点がポイントです。
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どんなビジネスもそうですが、成功する人もいれば失敗する人もいます。
結婚相談所経営における成功事例、失敗事例をいくつか紹介します。
何といっても会員が集まらないことには、収入が発生しません。
Sさんは前職(メーカー)の人脈をフル活用。独身者に名刺を配ったり、知人を紹介してもらうなどの努力をしました。
さらにブログやユーチューブチャンネルを開設。
コンテンツが評判となり、ネット経由からも入会が。
もともとの人好きも幸いして、予想以上の入会者が来てよいスタートとなりました。
Iさんは当初なかなか会員数が増えず、苦しんでいました。
そんな中でも意識していたのは、会員を成婚させるまでしっかりサポートすること。
こまめに会員に連絡を取り、それぞれの進捗を把握。適切なアドバイスができるよう行動しました。
やがてこれらの努力は結果につながり、業界平均以上の成婚率を達成。
きめ細やかなサポートが口コミで評判となり、入会者が増加。収益が一気に伸びました。
元々は看護師として働いていたAさん。
結婚相談所を始めた動機は、「看護師の結婚を増やしたい」というものでした。
そこで提供するサービスも看護師向けに特化。
忙しい看護師のワークスタイルに合わせ、夜遅い時間でも対応できるようにしたのです。
そのため「看護師向けの結婚相談所」というブランディングに成功。多くの入会者を得ることができました。
結婚相談所の連盟に入ったからといって、集客を手伝ってくれるわけではありません。
ホームページ作成を行ってくれるところなどはありますが、基本的には自分で行います。
何もしなかったら入会者は一向に来ません。
とくにインターネットに疎く、上手く集客できず徹底する人は少なくないのです。
日本国内にある結婚相談所の数は、なんと4千社といわれています。
それだけ参入障壁が低いということであり、ライバルも多いのです。
会員の奪い合いのため、他社より魅力的な要素が必要。
それはサポート力だったり、価格帯だったりします。
何の戦略をもたずスタートさせて、成功するほど甘くはありません。
結婚相談所の仕事は、究極の「おせっかいビジネス」。
「人が好き」という点が、一番求められる資質です。
「儲かりそうだから」と始めてみたところ、人好きではないため仕事が嫌になってしまった…。
と後悔する羽目に。
ビジネスモデルや成功事例を読んでいただけるとおわかりの通り、結婚相談所経営のカギを握るのは集客です。
利益率がとんでもなく高いので、あとはどれだけ会員を増やせるかで収入額が変わります。
集客で成功させるためのポイントをまとめました。
お伝えしたように結婚相談所はライバルが多いです。
顧客の視点に立って、自社を選んでもらうよう戦略を立てなければいけません。
それは仲人としてのパーソナリティーなのか、料金体系なのか、特定ターゲット層に強いのか。よく吟味する必要があります。
競合他社をしっかりと分析し、マーケティングの視点で強みを明確にしておきましょう。
正直いってどの相談所もサービス内容は大差がありません。その中で大きな要素となるのは、あなたのパーソナリティーです。
顧客は比較検討していく中で、「この人の指導ならばよい人と出会えそう」と判断します。
そこで強力な武器となるのがブログやユーチューブといったメディア。
自分のパーソナリティーを発信できる場であり、婚活ビジネス成功者のほとんどは上手に活用しています。
参考になるブログやユーチューブチャンネルはたくさんあるので、ご自身でも検索して研究してみてください。
最初は大変だったとしても、誠実に対応して実績を積み重ねていけば、やがて口コミで広がります。
上手くいっている相談所は、成婚者が新しい独身者を紹介してくれ、自然と会員が増えるのです。
入会してあとは放置というのは最悪。
入会後のケアこそ重要ということを、肝に銘じておきましょう。
どんなビジネスにおいてもトラブルは存在し、結婚相談所の経営においても例外ではありません。
ここでは結婚相談所を開業するにあたり、ありがちなトラブル事例を紹介します。
お伝えしたように結婚相談所は、非常に利益が出やすいビジネスモデルです。
しかしながら「儲かりやすいから」というだけで参入しても、上手くいくことはありません。
ライバルは多いし、人を世話する資質が求められます。
仲のよい友達と開業資金を出し合って、複数の経営者で開業。
次第に経営方針が対立し合うようになり、激しい権力闘争が勃発。そのまま事業が立ちいかなくなるトラブルです。
ビジネスは遊びではありません。
主従関係を明確にしておかないと、意見が対立した時に立ちいかなくなります。
複数で開業する場合出資比率を調整するなどして、最終責任者を決めておきましょう。
最初から一気に会員を獲得しようと、新聞広告など広告費を大きくかけるのは危険です。
未経験者が参入して、広告を出せば一気に会員が来るほど甘い世界ではありません。
他社との差別化ができていないうえに、何の強みも見いだせていない。
この段階で広告を出しても、お金をドブに捨てるようなものです。
まずはお金をかけずにスモールスタート。ブログやユーチューブは無料で開設できます。
事業を進める中で自社の強みが把握できてから、本格的に広告を行っても遅くはありません。
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結婚相談所を開業するには、連盟(フランチャイズ)に加盟するのが一般的。
単独で始めても最初は会員が集まらず、マッチングさせようにも候補がいないという事態に陥ってしまうからです。
連盟に加盟すると、加盟している各相談所の会員を共有し、お相手候補を確保できるようになります。
ここでは代表的なフランチャイズを複数紹介します。まずは資料請求を行い、業界研究を行いましょう。
加盟店は約3,500社、共有している会員数は約81,000人。
日本最大の相談所ネットワークであり、運営会社のIBJは東証プライム上場企業です。
加盟店向けの各種研修が充実。
さらに会員が自分でお相手候補を探せるネットシステムを整備しているなど、インフラも素晴らしいです。
加盟金150万円の他、毎月のネットワーク料などが発生します。
30年以上の歴史をもつ、老舗の加盟団体。日本トレンドリサーチの調査では、「結婚相談所の独立開業支援の満足度が高いと思う」という項目で1位を取りました。
加盟店は約1,600社、共有している会員数は約44,000人の規模を誇ります。
開業した方の事業継続率は93%と高く、初期費用を抑えムリなく開業できるのが強み。
集客支援や業務支援、情報共有といったサポートが用意されています。
大手結婚相談所のひとつであり、加盟店制度を採用しています。他社のネットワークとも共有し、会員数は約6.5万人。
全国に23か所あるノッツェのサロンを無料で利用できるため、店舗を用意する必要はありません。
さらに集客用のホームページを作成してくれたり、見込み客のリストを提供したりと手厚いサポート。
会員がネットで、自らお相手候補を探せるシステムも用意しています。
加盟コースは3つあり、加盟金は70万円〜150万円。また月額システム使用料として、15,000円がかかります。
未婚率が上昇している中、結婚相談所の役割はますます重要になります。
そしてフランチャイズのビジネスモデルも非常に優秀。利益が出やすい仕組みです。
あとは顧客をどれだけ多く集められるかが勝負。
人が好きで、さらに人の幸せが好きであれば、最高の仕事になることでしょう。
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人間関係のストレスから解放され、好きな仕事で自由に働ける。
それがフランチャイズの魅力です。
しかしいきなり独立開業となると、不安に感じる人も多いことでしょう。
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