開業・独立を予定している方の中には、フランチャイズ加盟を検討している人がいるかもしれません。
しかし個人で事業を立ち上げる場合と比べて、どのようなメリット・デメリットがあるかイマイチ理解していない人も多いのではないでしょうか。
そこでこのページではフランチャイズ経営のメリットとデメリットを、どこよりも詳しく説明します。
自分の適性や目標に合わせて、経営スタイル選びの参考にしてみてください。
目次
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最初にフランチャイズの仕組みについて簡単に説明します。
「知っているよ」という方は、読み飛ばしていただいてかまいません。
フランチャイズ本部(フランチャイザー)と呼ばれる既存事業主が、加盟店(フランチャイジー)と呼ばれる別の事業者と契約を交わします。
そしてフランチャイズ本部が加盟店に対し、サービス・商品の商標やビジネスモデル、ノウハウなどが利用できる権利を提供。
加盟店は権利を保有して、経営ができるのです。
一方その見返りとして、加盟店は本部にフランチャイズ・フィー(手数料)を支払う義務が発生します。
※牛繁ホームページより
フランチャイズ本部と契約することで、加盟店は下記3点の権利を取得できます。
【1】本部の商標、サービスマーク、チェーン名称を使用する権利
【2】本部が開発した商品やサービスなど、経営上のノウハウを利用する権利
【3】本部が継続的に行う指導や援助を、受ける権利
端的に述べるとフランチャイズ本部のブランド・商法・ビジネスモデルを利用して、経営ができるということです。
フランチャイズに加盟する最大のメリットは、成功しやすいという点です。
元々すでに収益が出ているビジネスモデルで経営するので、当たり前といえば当たり前。
しかしこれ以上の安心材料はありません。
個人経営との成功確率の差は、開業5年後の生存率で比較できます。
中小企業庁が出している『中小企業白書』によると、個人で独立・開業したお店が5年後も継続している確率はたったの約25%。
さらに10年後となると、約10%にまで激減するのです。
対してフランチャイズ加盟店が、5年後に生き残る確率は約70%(※)。
圧倒的にフランチャイズ加盟店の方が生存率が、高いです。
※社団法人日本フランチャイズチェーン協会「各年度のフランチャイズチェーン店舗数の統計データ」と、経済産業省の「我が国のフランチャイズの現状」の中のフランチャイズの廃業率を元に推計。
フランチャイズ加盟のスケールメリットとは、商材や材料費などを安く仕入れられる点です。
たとえば飲食店の場合フランチャイズ本部が、各加盟店で必要な食材をまとめて購入します。
大量購入になるため、個人経営のお店より質のよい食材を安く確保できるのです。
経営が安定するうえに顧客に対しても、満足できる品質と価格で提供することになります。
フランチャイズ加盟によって得られる権利のひとつに、「本部からの指導や援助を継続的に受けられる」点があります。
具体的な支援内容は、下記の通り。
・市場調査から出店までのサポート
・「経営面」「サービス面」の開業前研修
・スーパーバイザー(SV)による開業後の定期経営サポート
スーパーバイザーは経営指導のプロ。
とくにはじめて経営者となる方にとっては、非常に心強い存在です。
フランチャイズ加盟店の募集は、未経験者でも受付けている会社が多いです。
それはフランチャイズ本部が業界未経験でも取り組めるように、サポート体制を組んでいるため。
とくに開業前研修において一定の水準に達するまで経営・サービス面の指導を行います。
ただし個人的に未経験のまま最初から異なる業界に参入するのは、あまりオススメしません。
サポートを受けても業界を経験しなければわからない、「勘どころ」のようなものがあるためです。
加盟する前に、希望の業界の会社に入り一度働いてみるとよいでしょう。
自分で開業資金を賄えない場合は、金融機関から融資を受ける必要があります。
その場合事業計画書を提出しなければいけませんが、フランチャイズ加盟の場合は精度の高い事業計画を作ることができるのです。
既存の成功ビジネスモデルを使うメリットは、ここにもあるというわけですね。
よって金融機関からの信用が得られ、融資の許可が出やすいです。
また中にはフランチャイズ本部自体が融資をしてくれたり、小資金で開業できるビジネスモデルのところもあります。
大手のフランチャイズ本部の中には、積極的にテレビなどのマスメディアを利用して宣伝活動を行っている所が多いです。
コンビニなどはその代表例ですね。
フランチャイズ本部のスケールメリットを活かした大々的な宣伝効果により、個人経営では不可能な規模のバックアップを受けられます。
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加盟店はフランチャイズ加盟の権利を受ける対価として、フランチャイズ・フィーを支払います。
会社にもよりますが、支払う項目は下記の通り。
加盟金 | 商標利用やノウハウ等の使用許可に対する対価 |
---|---|
保証金 | 加盟店が債務不履行となった場合の担保 |
研修費 | 開業前に加盟店に教育指導する時にかかる費用 |
初期経費 | システム代や設備・機材費など開業時にかかる経費 |
ロイヤリティ | 権利の使用料。利益の一定利率や固定費など |
---|---|
機材レンタル費 | 使用する機材を購入ではなくレンタルする場合 |
もちろん業績が悪い場合はロイヤリティを下げるなど、配慮をしてくれる場合が多い。
しかし支払いがある分、利益が減るのは確実です。
ブランドイメージがうまく機能していればメリットになりますが、事件や事故などによりブランドイメージが低下すると一気にリスクに。
集客に影響を及ぼす可能性さえあります。
ブラック企業の認定を受けたり、飲食店ではひとつの店舗で食中毒が起きても加盟店全体へのダメージは大きい。
またコンビニではアルバイト店員がアイスケースの中に入って、SNSで拡散されたことがありました。
自分では防ぎようがない、突発的なリスクが潜んでいます。
加盟すると基本的に、本部から指示された商品やサービスで販売します。
それらは全て統一されており、加盟店が自由に変更できることは基本的にできません。
よって集客に集中できるというメリットはある一方、加盟店内で独自色を出すことは難しいのです。
経営者であっても、自分でできる範囲は限られます。
フランチャイズ加盟の契約では5年以上、長い場合は10年以上もの期間で契約を結ぶことが一般的です。
契約期間中は簡単に辞めることができません。
もし途中で辞める場合は、巨額の違約金が発生するためです。
契約までにすべての不安を、払拭しておく必要があります。
ほとんどのフランチャイズ本部では、契約終了後に同じ業界で営業を行うことを禁止する「競業避止義務」を設けています。
フランチャイズ本部にとってみれば、伝えていた経営ノウハウを流出させたくないわけですから当然の流れです。
「将来的にこの業界に参入したいので、フランチャイズに加盟して勉強しよう」という腰かけ的な加盟はできません。
フランチャイズ加盟のメリットは、すでに成功しているビジネスモデルを使えるという点が一番大きい。
一方個人で経営をする場合失敗する確率は高くなるもの、成功すればリターンが非常に大きいです。
どちらを選択するかという点は、やはり自分の適性次第といったところでしょう。
堅実に成長したいというのであれば、加盟店に入った後店舗数を増やしていくという方法がオススメ。
しかし業種・会社選びが非常に重要です。
自分が納得して後悔することがないよう、あらゆる観点から考えてみてください。
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フランチャイズを選ぶにあたり、どのような業種があるかをそれぞれ紹介します。
失敗事例を10パターン紹介し、原因と防止策を紹介します。
業態・業種別にオススメのフランチャイズ企業を紹介します。
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